2025年09月15日
一つ前の日記で「初めて経験したことは絶対に記録を残す」をブログのコンセプトにしている、という話を書いて、そういえば今年の夏に経験したことをまだ書いていなかったことに気づいた。Xでよく投稿していたので、フォロワーの方はご存知かと思うが、今年の夏は阿波踊り祭りによくいっていたのだった。振り返ると以下の阿波踊り祭りに参加をした。
タイトルの通り主にNEO阿波踊り集団の異名を持つ「寶船」の追っかけみたいなことをしていた。なお、高円寺は寶船の参加はなし。
きっかけについて簡単に触れておこう。
もともとの始まりはスローシャッターという一冊のすばらしい本だった。感想ブログのリンク。
この時から出版社であるひろのぶと株式会社の動向が気になり始めて、Xで関係者の方をフォローをしていた。
それで、関係者の方が「踊る阿呆の世界戦略」という阿波踊り関連の本を紹介しているポストが目に入るようになった。
この本は「寶船」のリーダーの米澤渉さんによる、団体の立ち上げから世界26カ国でライブを行うまでに至った軌跡を書いた一冊だ。
当初はあまり反応はしていなかったが、編集者の方が「経堂で阿波踊り祭りがある」という宣伝をしていた。いま住んでいる場所から比較的すぐに行ける距離で行ってみようと思った。そしてその時にこれは面白いと思ってはまった…というような経緯である。
ちなみに、「踊る阿呆の世界戦略」自体の感想については、noteの方に書いた。
ひろのぶと株式会社が感想投稿キャンペーンを行っていたので参加した形になる。
以下それぞれの祭りごとに感想とともに振り返っていく。
一眼を持参した会は最後に数枚写真を掲載します。
この時はまだ件の書籍を購入していなかったので、とりあえずみてみようくらいの気持ち。
あまり事情がわからないままに参加。
経堂駅を降りてすぐのスペースにステージが設けられており、そこで各阿波踊りチームが15-20分ほどのパフォーマンスを行なっているようだった。この時に阿波踊りをするチームのことを「連」と呼ぶことを知る。
ステージだけではなく路上でもパフォーマンスがあるらしい。
踊る場所の付近で待機をして最前の方でみれた。迫力がすごかった。
ステージの時は距離が離れていたのと、人が多くてよくみえなかった。何が起きているのかあまり理解ができなかった。路上パフォーマンスは至近距離でみれる。迫力がある。リズムよく叩かれる大太鼓の音は直接身体が振動するほどであるし、踊り手の一挙手一投足、流れる汗までよくわかる。これはライブだ、ライブならではの「熱」や「興奮」があると思った。
阿波踊りで鳥肌が立つほど興奮したのは初めてでした、これははまってしまいそう、めちゃくちゃ良いイベントでした!#寶船 #踊る阿呆の世界戦略 pic.twitter.com/PM5EKBBHRL
— qlitre(くりったー) (@kuri_tter) July 19, 2025
終演後に阿呆Tをオンラインで注文した。
阿呆Tはひろのぶと株式会社が出版に合わせて販売している真っ赤な生地にどでかく「阿呆」とプリントされたTシャツである。
書籍も後日に書店で購入。
阿呆Tゲットしました! pic.twitter.com/RF3JDfZhCT
— qlitre(くりったー) (@kuri_tter) August 1, 2025
購入はひろのぶと株式会社からのオンラインストアから行える。
https://hironobuto.base.shop/items/109675560
購入した阿呆Tを着て参加をする。
阿呆Tを着てGRAPEVINEのどあほうを聴きながら踊る阿保の祭典「東林間サマーわぁ!ニバル」に向かっている
— qlitre(くりったー) (@kuri_tter) August 3, 2025
こういうコンボ攻撃っぽい行動が面白くてついつい発言してしまう。
この頃は書籍も読み始めていたので、阿波踊りがどういうものなのか、多少予備知識がある状態になっていた。
阿波踊りのパフォーマンスには大きく分けて「流し踊り」と「組踊り」という二種類の形態があるらしい。
流し踊りはその名の通り、踊りながら練り歩く、という様式。
一方で組踊りは練り歩きはせずに一定の場所で15-20分ほどでパフォーマンスを行う。観客の立場としては流し踊りは色々な連の踊りを楽しめる一方で、組踊りの方は特定の時間に特定の場所に行く必要がある。どちらかというと、組踊りの方が各連の個性が出やすいらしい。
東林間サマーわぁ!二バルは、首都圏では珍しく組踊りのみで構成された阿波踊り祭り。
この日も寶船をメインに「追っかけ」をする。
縁道で酒飲んでたらいかついあんちゃんに「推しの連あるんすか?」って話しかけられたので寶船と答えた。良すぎる。 pic.twitter.com/BDLUuvdS5Y
— qlitre(くりったー) (@kuri_tter) August 3, 2025
パフォーマンスが終わったあとに、次の場所に移動をするタイミングで観客とパフォーマーが交流するような時間があった。
そこで阿呆Tを着ていたからか、リーダーである米澤渉さんに話しかけていただき、なんと書籍サインをいただいた後にツーショット写真まで撮影してもらった。
東林間の寶船、阿呆T着て阿波踊りみてたらなぜかリーダーの米澤渉さんに話しかけていただき持参していた著作にサイン&ツーショット写真を撮っていただき最高の体験ができました!これからも応援します!
— qlitre(くりったー) (@kuri_tter) August 3, 2025
(私は唐突なできごとで驚いてしまい完全に阿保の顔に…😣)#踊る阿呆の世界戦略 pic.twitter.com/9XiLr9Wsla
東林間は祭り自体の雰囲気もとてもよかった。
ビールとか食べ物の値段がすごい安いし、会場の移動もしやすかった。
自分はバンドライブで下北沢によくいくのだけど、その街で阿波踊りが開催される、というのがまず楽しい。
1日目。
通りが狭いので、演者との距離がかなり近い。
最後の組踊りでは「金髪の異端児」こと米澤陸さんとリーダー米澤渉さんのコールアンドレスポンスの掛け合いがすごい。
下北沢阿波踊り祭りの寶船コール&レスポンス。これがロックじゃなかったら何がロックなんだって話なんだよな。 pic.twitter.com/GGaRXVpLcn
— qlitre(くりったー) (@kuri_tter) August 16, 2025
書籍感想の方でも書いたが、米澤渉さんはもともとバンドマンをやっていたらしい。そういわれてみると踊りの見せ方とか展開の仕方にロックライブの様式が組み込まれているような気もする。
この頃には書籍も読了していた。当初は何もわからないまま参加をしていたが、メタ的な考えができるようになっている自分に気づいた。
例えばSNSに対する戦略のようなものなど。
寶船の踊りをみていると必ず動画撮影をしているスタッフがいる。
そしてSNSの公式アカウントで動画がアップされる。Xの公式アカウントのフォロワーも8,000人ほどいて、阿波踊りの連の中ではおそらくかなり多い方だ。「踊る阿呆の世界戦略」でも阿波踊りというコンテンツをどうやって売り込むか、ということについて書かれていた。いわゆるマーケティングだ。おそらくSNSで「映える」動画を投稿するのも、より多くの人に届けたいというマーケティング活動の一貫だ。
そうして考えると、組踊りの構成もかなりSNS時代を意識していると感じる。組踊りは一つの持ち場で15-20分ほどの時間だが、一つ一つのパフォーマンスは1分から2分ほどで区切りがある。動画を撮影して拡散するにはけっこうちょうどいい時間だな、みたいなことを考える。
それが合っているかどうかはわからない。ただ、何回も足を運ぶことで、単に盛り上がるだけではなく、こういった演者側の考えを想像できるようになっている自分がいる。そういうことを考えながら阿波踊りをみるのが面白い。
2日目。
最後に下北沢駅前のステージで舞台踊りをみる。
路上で踊る際とまた少し演目を工夫していると感じた。
例えばソロのダンスパートがあった。路上ではチームとしての踊りという趣があるが、ステージだと、より個人としての「人」にフォーカスをあてた演出をしているのかもしれない。ちょっとスターシステムっぽい。そういえば寶船の公式アカウントでもたまに「人」に焦点をあてた投稿を行なっている。
寶船やばすぎた pic.twitter.com/oBJsKsGqPb
— qlitre(くりったー) (@kuri_tter) August 17, 2025
終わった後は観客と演者が入り混じって踊りまくる。難しいことは一切ぬきにしてみんなで盛り上がる、こういう時間が面白い。
日本三大阿波踊り祭りの一つ、高円寺阿波踊り祭りにも参加。ちなみに残り二つは発祥の地である徳島と埼玉の南越谷。高円寺の阿波踊り祭りは二日間で100万人ほど来客があるらしい。ものすごい規模だ。
二日間を通して流し踊りをメインに色々な連をみる。
初日。
他の会場に比べて規模が大きすぎるというか、人が多すぎるのが難しいと思った。初日には本場の徳島からやってきていた「悠久連」をみることができたのがよかった。やはり他とは違うオーラのようなものがあった。
二日目は新高円寺側から会場に。すこしこちらの方が人が少なくて場所は取りやすいと思った。
おそらく自分が参加するであろう最後の阿波踊り祭り。
米澤陸さんの夏の終わりを感じさせるコールアンドレスポンスがかっこいい。
寶船のコールアンドレスポンス今日も凄すぎた、創作舞踊集団という異名は確かに、と思う。稲城、会場の規模感も近くで見れてすごくいい。 pic.twitter.com/wkoVsiJoLO
— qlitre(くりったー) (@kuri_tter) September 6, 2025
大会の規模は小規模な感じがあった。ただ、それがローカル感があっていい。
この夏は寶船との出会いもあり、夏らしい行いを満喫できたという気がする。行いを通じていろんな人と会話をしたことが印象に残る。寶船のメンバーの方、ひろのぶと株式会社の方、会社に実は好きな人がいて一緒に行ったりもした、あと会場で隣で見ていた人など。一連の活動がスローシャッターという本から始まったことは冒頭に書いた。
出版された本がまた別の本をつないで、人と人との関わりにもつながっていく、というのが面白い。そんなことを思った夏だった。ではでは。