QLITRE DIALY

Hono Conference 2025に当日スタッフとして参加をした

2025年10月19日

昨日10/18に開催されたHono Conferenceに当日スタッフとして参加をしてきた。

テック系のカンファレンスには一般枠として参加することがほとんどであり、運営側で参加をしたことは初めてだった。

この日記サイトの記事を書く基準として、「初めて経験したことは書いて記録する」というものがある。

スタッフをしながらトークも聞いたのだが、今回はスタッフとして行ったことや感じたことなどを記録しておきたい。

当日スタッフとして登録したきっかけ

よくネタにもしている通り、自分は趣味の開発でHonoをよく使っていて、絶対に参加をしたいイベントだ。

それにも関わらず、これは完全に凡ミスで申し込みを先延ばしにしていた。そして、気づいた時には枠が埋まってしまっていた。

これに関しては反省があり、イベントの申し込みなどは予定が決まった段階で素早く申し込むことを心がけたい。

そんな中、Hono Conferenceの公式アカウントをみていたらXで当日スタッフを募集していた。

参加枠は埋まってしまっているが、当日スタッフとして参加すれば会場に潜り込めるのでは、ということを考えていた。

開発でHonoを触っていることもあり、発表が気になる、それだけならオンライン枠もあるにはあるが、Xで何度かやり取りのしたことがある方が参加しており、会場で挨拶をしたい。

このような動機があり、当日スタッフとして申し込みを行った。

これだけ読むとよこしまな理由のような感じもするが、純粋に面白そうだし、何か役に立てそうという気持ちもあった。

ちなみに自分は会社で社員旅行の幹事などをやったことがあり、なんらかの会の運営などは楽しめるタイプ。

結果発表から当日まで

申し込みを行ってから一週間後にメールボックスに実行委員会から当選の連絡があった。

落選した方がいたかは不明だが、一応テックカンファレンスに参加したことがあるという点が評価されたのかもしれない。他のスキルなどは特にアピールをしなかった。というよりもそもそもアピールできるスキルがなかった。

Discordのスタッフ用サーバーが送られて、そこで情報交換をするようだった。

こういう事務連絡用にLINEを用いることはあったが、Discortだと話題ごとにチャンネルを振り分けられるので確かに便利だな、という気づきがあった。これはイベント運営ではなくても仲間内で情報共有する際に使えそう。ツールのチョイスがテック系っぽくて面白い。

Discord上で事前準備するような指示はなく、当日を迎える。

当日

本番開始前

朝の9:45に会場であるdocomo R&D OPEN LAB ODAIBAに集合。この会場自体はこれまで別イベントで3回くらい行ったことがあったので、到着するまで特に迷いはなかった。正確に数えてないが、コアスタッフ10名から15名+当日スタッフ10名程度の人数感だっただろうか。

まずはコアスタッフの元に集まり、スタッフTシャツを受け取る。

薄いピンクの色がかわいい。メッシュ生地で肌触りがよく、こういう服は通気性がいいので、ランニングなどの運動時や、夏場に重宝する。いいTシャツをもらえてうれしかった。

再びコアスタッフの元に戻り、まずは会場設営の準備をする。docomo R&Dセンターは通常は机と椅子が並べられているが、今回は200名弱という多くの人間を収容する予定のため、机を取っ払う必要がある。それと受付用のブースを作る必要がある。

およそ50個くらいだろうか。キャスターがついていないためスタッフが一つ一つ持ち上げて運ぶ。

小学校の時の掃除をちょっと思い出した。

フロアのレイアウトが固まってきたら、コアスタッフの方より当日の配置について説明を受ける。

主に誘導を担当するチームと、会場内チームに役割が分かれるようだった。挙手制で自分は会場内スタッフに立候補した。

会場内での役割はタイムキーパーとのことだった。スケッチブックに「5分前」「1分前」「終了」という文字を書いておき、時間になったら発表者に見せる、という業務内容だ。

とりあえずスケッチブックにデカ文字を書く。

今回工夫をしたのは「1」の文字だ。

普段書いている棒一本だけだと目立たないと思い塗りつぶしを行った。万が一にも発表者の人に時間を勘違いをさせる事態があってもならない。

念の為、発表者の位置に立って視認できるかも確認した、問題なさそうだった。

昼食

昼食は塚田農場の炭火焼鳥弁当をいただいた。他にも焼き鮭弁当やトンカツ弁当が用意されており、選べるスタイルだった。

一種類だけ頼む方が発注側としては圧倒的に楽だ。弁当が複数種類用意されている、当たり前のように見かける光景だが、気遣いがないとできない行動だ。こういうところに運営のレベルの高さを感じた。

ダンボールのロゴからおそらく「くるめし弁当」で発注をかけたと思われる。自分も会社でたまに利用する。

スタッフの方と歓談をしながらお弁当をいただく。弁当はうまかった、うまい飯をくっていると自然と人との会話もはずむ。うまい飯をこれからも食いたい。

受付開始

11:45から会場がオープンした。ここからスタッフの本番開始である。自分のメイン業務はタイムキーパーであるが、発表が始まるのは13:00からだったので誘導を手伝うことにした。具体的には入り口前に立ち、やってくる人にconnpassの受付票を表示して受付に進むように促す。目立ったトラブルはなかったが、同じ場所に立って話しかけ続けるのはけっこう大変な仕事だと思った。受付に向かっている人からすれば風景の一つに過ぎないが、スタッフの自分からしたら100パーセント対応しなければいけない。そういえばトリプルファイヤーに「はずれのヘルス嬢」という楽曲があり、そんなことをうたっている歌詞があったことを思い出していた。

おれにとっての100分の1が

おまえにとっての全部

風景に彩りをそえる

たまにいるやつの一人

会場に入ろうとしている人からすればスタッフは100分の1だが、受付スタッフにとってはそれが全部、という感じ、こういう構図は世の中に数多くあるのだろう。

トリプルファイヤー吉田さんの世の中の微妙な瞬間を切り取って曲にしてしまう才能がすごい。

発表開始

まずは主催者であるyusukebeさんよりオープニングトークがあり、その後、いよいよ本番セッションが始まった。

正確な残り時間を測る必要があるため、今回はiPhoneのタイマー機能を利用した。これはその名の通り時間を設定してカウントダウンしていく機能。

同じようなものでストップウォッチ機能がある。ただ、こちらだと残り時間を逆算する必要があるため今回は不向きだと判断した。

それとiPhoneの画面ロックがかからないように設定をした。これは設定画面の「画面表示と明るさ」から設定ができる。

自動ロックがかかると時間の確認を逃してしまったり、ロック解除している間にタイミングを逃した、みたいな事故がおきる可能性がある。気にしないでいいようにロックがかからないようにしておく。

そうして迎えた一人目の発表。

25分の枠の中で残り5分から仕事開始なので、前半は発表内容に耳を傾ける。

普段は発表を聞きながら気がついた点などをXにリアルタイムで投稿しているが、初仕事ということもあり、あまり余裕がない。特に残り10分を切ってからは基本的に時計に集中をしていた。残り5分15秒くらいになったタイミングでスケッチブックを掲げる。演者が確認するまでのタイムロスが微妙にあるかと思い、5分ぴったりではなくバッファの時間を設けるようにしていた。これは特に打ち合わせをしなかったが、自分の判断でやらせてもらった。

失敗してしまった、と感じたのは自分の顔の前にスケッチブックを掲げてしまったことだ。

これだと発表者の表情が見えないので、残り時間の確認をしたかどうかを、自分が確認することができない。自分も発表の経験はあるが、発表中はPCの画面やモニターの方に目を向けることが多く、掲げたスケッチブックがすぐ目に入るとは限らない。終わった後にまずい、と思ったが、残り1分を切ったあたりで余裕を持って終えていただけたのでほっとした。

もう一つミスとはいえないが、危ない場面があった。残り1分程度になったタイミングでスケッチブックを掲げようとしたら、隣に座っていたコアスタッフの方に「大丈夫ですよ」と制された。

もう発表のまとめに入っている段階だったので、1分以内に終わることが自明な展開だったからである。確かにこの場面でスケッチブックを掲げる必要はない。

機械的に行うのではなく、発表のゴールを読み取って行う必要があることを学んだ。

二人目以降は前回の失敗を活かして割とうまく立ち回れたと思う。具体的にはスケッチブックを掲げる時は顔の横に持つようにして、アイコンタクトで確認が行われたことを確認してから降ろすようにした。途中から余裕がある程度でてきて、合間合間でXの投稿も行えるようになってきた。状況を楽しみはじめている自分がいた。やはりどんな仕事でも「慣れてきた」というタイミングは楽しい。

ドーナッツタイム

途中に軽食としてドーナッツを配布するタイミングがあった。朝から身体を動かしていたので、それなりに小腹が空いていたのですぐに食べたい気持ちがあったが、当日スタッフなので初回で並ぶのをぐっと我慢した。来場者に一通り行き渡り、余りが出ることが確定したタイミングで、オールドファッションドーナツをいただいた。

タイムキーパー交代

受付業務が終わった方がタイムキーパーの役割を交代してくれた。だいたい15:00過ぎくらいか。13:00から約2時間集中をしていたので、交代していただけたのはありがたい。

特に与えられた仕事はなかったので椅子の周辺に立って聴講をすることにした。空いている席があり座ることもできたが、あくまで席は来場者のためにあるのだろう。そのため立って聴くことにしていた。たまにうろうろして問題が発生していないかみたりしていた。

終了、そして懇親会

17:30頃に無事に本編が終了し、18:30開始の懇親会の準備をする。料理が受付ブース後ろにきていた。机を運んで歓談用のスペースを作る。

料理は唐揚げ、ローストビーフ、ポテトフライ、オニオンリングなど。来場者の方が取りやすいように並べる。

とはいえ200人近くいるので、やはり多少の行列ができていた。飲み物だけ飲んでいる人も多くいたので、前半は皿に料理を盛ってテーブルに適当に配膳する仕事をした。料理は比較的すぐになくなっていた。200人近く人間がいるので、適量を見積もることが非常に難しそう。後述するが余ると大変という問題があるので、取り切ったこと自体はすばらしい。

今回はアルコール類がなしの懇親会だったが、みんな楽しそうに歓談していて、会場内の会話が絶えていなかったのがすばらしいとおもった。

この反応をみて今回のカンファレンスは非常に成功した素晴らしい会だったのでは、ということを考えていた。自分も脇役ではあるが当日スタッフとして会の運営に携わったのでなんだかうれしい気持ちがした。

撤収

懇親会のあと、20:00過ぎから撤収作業をする。これが想像以上に大変だった。

まずテーブルや椅子を元通りに戻す。これがけっこうきつい。なにしろ朝の9:45から活動をしているので、もう10時間以上活動をしている。スタッフは立っている場面も多い。みんな明らかに疲労がたまっていることがわかる。そこでの力仕事であり、これがきつくないわけがない。励まし合いながら作業をすることで乗り切る。声を掛け合いながら作業をすることは精神を高揚させるために本当に大事だなということを思った。

それとゴミ出し。分別まではしていたので、そのまま会場に放置なのかな?と思っていたが、地下にあるゴミ捨て場に持っていく必要があるとのことだった。

そんなに重くはないが、大量にゴミ袋があり、形状から台車にも乗りづらいので何往復かする必要があった。これで食材などが大量に余っていたらと考えると恐ろしい。

残った資材などをまとめていただき、原状回復。終わったのが21:00頃だった。

スタッフ懇親会

当日スタッフであるものの撤収後にスタッフ懇親会に参加させていただいた。

ITエンジニアの方が多い関係で、お店のQR注文システムに対して技術的な話題で盛り上がっていてすごいと思った。身体が疲れていたので酒がするすると身体の中に入っていって気持ちがよかった。ありがとうございました。

おわりに

以上、当日スタッフとしての行動や考えたことなどの記録だった。

カンファレンスは運営をしている人間がいて成り立っている、そんな当たり前のことを実感できた。そしてそれが想像していたよりも大変であることも。みんなが気持ちのよい一日を送れるように様々なところで気をつかっているのだなぁ、ということに気付かされた。

自分は当日スタッフとしての参加だったが、設営準備から当日の手配まで全て行っているコアスタッフの方々は本当にすごい。また新しいものごとの見方が自分の中に生まれたようで、良い一日をすごせた。

改めて関係者の方にこの場を借りて感謝いたします。