QLITRE DIALY

柴田聡子のひとりぼっち'23 友人、外出

2023年11月26日

今週末は東京大手町三井ホールで二日間にわたって開催された「柴田聡子のひとりぼっち'23」に行ってきたのだった…!

まず、このポスターの写真が良すぎる、という感想を持っていた。

柴田聡子の三井ホールでのひとりぼっちライブは、ここ数年の恒例になっている。例年一日だけの開催だったかと思うが、今年は豪華ツーデイズ開催。それも一日目は友人、二日目は外出というコンセプトに分けて曲を送るという、なんともわくわくせざるを得ない試み。

問題はどっちに参加をするか、ということで、元々は二日目の外出だけ行こうと思っていた。

だが、日程が近づいてくるにつれて、友人も行きたいよなぁ、という思いが強まっていった。柴田聡子の曲は普段から聴いている。こういう試みを発表されてしまうと、どうしても聴いているときにこの曲はどっちに入るんだろう、ということを考えてしまう。そんなことをしていると、ライブで答え合わせ的なことをしたい、と思うのは当然の流れだ。友人のチケットはもともと売り切れていた。しかし、根気強く公式のXアカウントをウォッチしていると、当日券に若干数の空きが出たとのことだった。そうして会場に入ることができた。

というわけで感想を書いていく。

友人

公式スタッフアカウントがセトリを公開していた。ありがたい。

冒頭の流れがやばすぎた。「Synergy」、「ラッキーカラー」と、新旧のキラーチューンの畳みかけ。

柴田聡子のライブはいつも始まるときの感動がすごいというか、歌い始めると空気が一気に変わる、いつも鳥肌が立っている。「ラッキーカラー」のイントロの時点で既に泣いていた。そして、もうこの時点で完全にチケット代の元を取ったと思ってしまった。元を取ってしまったと感じてから、緊張が緩んだのか、酒を飲みすぎてしまい、何回もトイレに行くことになったのは少し反省をしている。あまり「元を取った」とか、考えること自体が野暮なのかもしれない。とはいえ、トイレに行きたくなるのは生理現象なので、しょうがない面もある。

話をセトリに戻すと、全般的に往年のキラーチューンが寄せられた感じだった。芝の青さ、カープファンの子、いきすぎた友達、涙、後悔など。各アルバムで名曲とされた曲が多い。一方で「お別れの夜」、「ストレートな糸」、「心の中の猫」などの、たぶんこういう機会じゃないと聴けないんじゃないかなーという、渋いナンバーもあり。最後まで興奮が止まらないライブだった。個人的に絶対にやると思っていた「友達」をしっかりとやってくれてよかった。これは柴田聡子に限らずなんだけど、やっぱり友達について歌っている曲ってぐっとくる曲が多いんだよね。そういうプレイリストを作ったら楽しいかも。それはまた別の機会で。

しかし、「雑感」が友人パートに入ってきたのはちょっと意外だった。二日目にそのことをMCで語っていた。

外出

やっぱり一曲目はキラーチューン、ということで、ぼちぼち銀河から「旅行」!まぁこれもまさに外出って感じなので、どこかでやると思っていたけど、いきなるやるのかあ、と驚いていた。その後は突如発表された「白い椅子」と続き、個人的に一番好きかもしれない「あなたはあなた」へと続く。このあたりで泣いてた。スプライト・フォー・ユーも良かった…。書いていて自分は「愛の休日」が一番好きかも、と再認識をする。

その後、「雑感」が始まって、あ、やっぱり外出でもやるんだと腑に落ちた感じがあった。

終わった後のMCで「雑感」は友人でもあり、外出の曲でもあるので両日やった、というようなことを話していた。また、自分の曲は友人外出のどちらかに分類ができることが多い、そのため、今回このような試みをした、というようなことを話していた。

竜安寺の石庭

MCを聞いてハッとした。柴田聡子は10年間くらい聴いているが、そういう風に感じたことはなかった。新しい視界が開けたような気がした。この時に色々なとりとめのない考えが浮かんできた。つまり、カネコアヤノが奈良の大仏だとしたら、柴田聡子は竜安寺の石庭みたいなのかもな、というようなことを考えていた。

カネコアヤノを奈良の大仏に例えている件については、以前にブログで言及した。

https://www.qlitre-dialy.ink/post/live-report-kanekoayano-vs-maenokenta

簡単にまとめると、牛久の大仏の方が奈良の大仏より物理的に大きいが、奈良の大仏は建物に収まっているので、より「でかい」と感じる。それと同じことがカネコアヤノにも言えて、身体が小さいにも関わらず声がでかい点に凄みがある、というような話である。

一方で柴田聡子は竜安寺の石庭っぽい。

枯山水の代表格ともいえる「龍安寺の石庭」。 方丈南庭の70坪に造られた石と苔だけの庭園は、1975年にエリザベス2世が石庭を称賛したことにより世界的にも有名となった。 15石で5つの石組を構成しており、石庭には黄金比や遠近法という西欧手法がとられている。

この石庭に配置された石はどの位置から見ても全てが見えない、という逸話でも有名である。

柴田聡子のMCを聴いていて、この石庭みたいな楽しみ方ができるかもと思った。

石庭は眺める位置によって見え方が違うので、面白い。柴田聡子の曲も友人外出などのテーマ、または別のテーマを見出して、それに沿って聴いてみると新しい発見がありそう。

また、分かりやすい迫力はないものの、侘しさが漂い、優しさとともに心に深く影響を与えるような曲が多く、そこに、枯山水のような静寂と美しさ、内省的な美を感じる。

おわりに

この手のツーデイズ開催はセトリが被るケースが多いかと思う。今回は蓋を開けてみると、「雑感」と新曲の「Movie Light」以外は全て違う曲。やばすぎ。

かなり準備も大変だったんじゃないかと思う。そのうえで、両日とも高パフォーマンスのライブを披露してもらい頭が上がらない。

また参加をしたい。ではでは。