2025年02月01日
上の前歯に異変を感じたのは昨年の11月後半頃からだろうか。3-4年前に前歯が欠けたことがあって、しばらく放置していたら虫歯が発生し、神経すれすれのところまで進行してしまったことがあった。
その時は削って詰め物をしてもらうことで対処をしてもらった。しばらくはなんともなかったのだけど、冷たい飲み物を飲むと強烈に沁みるようになった。
打撲をしたタイミングでしばらく酒が飲めなかったので、嗜好品としてシュガー・コーン・アイスを毎日食べていた。おそらくそれが災いして残っていた虫歯菌が再発生したのだろうか。
以前に見てもらっていた歯医者さんからは「つぎ痛んだら神経だからね」と言われていたことを思い出した。
自分は神経を抜いたことがないので、治療法などをネットで見てみたが、これは恐ろしい。何かの器具で神経を抜いて、その後は薬剤で洗浄して…ということを繰り返すらしい。歯を削るだけでも相当な抵抗があるのに、神経を抜くのはかなり痛そうだという気がした。
打撲のこともあり、ようやく歯医者に行けるようになったのが12月の末ごろだった。
そうえいばM1グランプリで「歯医者はコンビニより多い」という発言をしたコンビがいて、たしかにその通りだと思う。Googleマップで検索をかけてみる。歩いて行ける近隣だけで軽く10店舗は超える。そんなに需要があるのだろうか。考えてみると、歯は成人で28本あると言われているので、単純に考えて人口×28本の歯が生えているわけで、そうすると1本あたりの歯医者さんでカバーしなければならない歯の本数もそれなりにあるような気もする。Googleで良い口コミのついていた最近できたらしい歯医者さんに電話をして、かけこみで見てもらえることになった。
足を踏み入れると、歯医者さん特有の薬品の匂い。さいきんできたらしく、清潔な印象がする。
診察、レントゲンをまずはとる。設備も最新のものがそろっているという気がした。
以前に治療をした箇所が痛んだ経緯を伝える。やはり神経を抜く治療になるという判断をされる。
とりあえず治療は年が明けてからということになった。応急処置で、消毒系の薬品を塗り、その周りを何らかの方法でコーティングしたようだった。テストで風をふきつけた際に沁みが軽減されているのを感じる。
これだけでも早く来てよかったと思う。
「すみません、10月に自転車に乗ってたら坂道で転んじゃって、松葉杖状態なんですよ。6月に引っ越してきたばかりで、坂道に慣れてなかったんでしょうね。」
「あら、うちも4月にできたばっかりなので、同じようなタイミングでこの街に来たのね。」
まだ松葉杖状態だったので、そんな会話を歯科衛生士さんとした。
次の治療は年明けからだ。
年明けは1/4からオープンしていたものの、予約がなかなか取れなかったので、約2週間後の1/10が初回の治療となった。
まずは麻酔を打つ。
今まで何度も歯科治療で麻酔を打たれたことはあるけれど、これは何回やっても慣れないな、ということを思う。
待っていると麻酔が効いてくる。治療の開始。通常の虫歯治療の時と同様に歯を削る。そのあと何かの機械みたいなのを歯の近くにもってきて、「ピコッ、ピコッ…」という音がする。
あとからChatGPTなどで調べてみると、これは根管長測定というプロセスという出力があった。
根管長測定とは?
根管治療では、歯の内部にある神経(歯髄)や感染した組織を取り除き、根管(歯の中の管)を清掃・消毒する必要があります。その際、根管の正確な長さを測らないと、短すぎたり長すぎたりして適切な治療ができません。
そこで 電気的根管長測定器(エーペックスロケーター)を使い、根管の長さを測ります。この測定器は、微弱な電流を流して根管の先端(根尖)までの距離を測定し、音(ピコピコ音)やディスプレイ表示で結果を知らせます。
ネットでこの手の検索をすると、読んでいるだけで痛くなるような記述が目に入るので、あまり詳しくは知りたいというわけではなく、なんとなく概要を掴んでおきたいという時に生成AIは便利だ。機械がなんかしているものの痛みはほとんどない。麻酔が効いているのだからそれはそうなのだろう。
そのあと、何かの器具を歯に突っ込まれて、「ガシッ、ガシッ」と掻き出すような感じで歯を強くこすられる。これも麻酔のため、特に痛みは感じなかった。その後に何かの薬剤を充填されている感じ。恐らく細菌を洗浄する類のものだろう。
だいたい処置時間は10分もないくらいだろうか、麻酔が効くのを待っていた時間の方が長いと感じた。仮詰めをしてもらい初回の治療は終了。
どこでどう抜かれたのかはよく分からなかったが、神経は抜けたみたいだった。
神経がないということはすなわち痛みを感じる機能がないということだ。当然のように冷たい飲み物を飲んでも沁みるということはなくなった。
歯が痛くなると、かなり生活が厳しいので、これだけで気分が上向く。
ただ、沁みの痛みはないが、ずきずきした違和感みたいなものは一週間程度残った。歯に通っていた神経は抜いたとはいえ、刺激を加えたことで、その先の神経に何らかの影響があったのではないかと思う。寝ているときに痛みで起きてしまうという日もあった。ただ、ロキソニンなどの痛み止め薬を飲むことですぐにおさまるので、あまり気にならなかった。
2回目の治療はあっさりと終わった。麻酔なしで処置に入ったので、あれって思ったが、それは当然で神経を抜いているので、痛みがない。
仮詰めをとって、またピコピコとなる機械、ガシガシと掻き出す、洗浄液の充填、痛みもなく10分もせずに終わる。
この日はこのあと、他の歯の掃除を行ってもらった。長らくヘビーな感じで煙草を吸っていたので、けっこう黒ずんでる部分も多かったのだけど、超音波洗浄できれいにしてもらえてよかった。
2回目の治療を終えたくらいで、歯の奥のずきずきする感じもなくなった。
3回目の治療も2回目と全く同様。次回に本詰めをすると言われる。そのためのレントゲン撮影あり。
この日は特筆すべきこともなく本詰め。かみ合わせの調整をメインに処置してもらう。
以上、4回、約1か月で歯の神経治療は終了となった。
というわけで初めて歯の神経治療をした記録だった。
治療前はどんな恐ろしい治療が待っているのか…という気持ちがしたが、終わってみると特につらい場面はなかった。強いてあげれば、初回の麻酔がやっぱり嫌だなぁと思ったくらいか。ただし、今回は前歯の治療だったが、奥歯だともう少し複雑なプロセスになるという話も聞いたことがある。
神経を抜くことで歯がもろくなったり、痛みがなくなるので虫歯に気付きにくい、というようなデメリットがあるとは言われる。大事なものを失ってしまったわけで、それは真摯に受け止めて、失ってしまったなりにこれからも生きていくしかない。
ただ、治療のプロセス自体はそこまで身構えることはないということを経験できたのはよかったと思う。
治療に恐怖心があると痛いのを我慢して悪化させてしまう可能性もあるので。
もちろん虫歯にならないにこしたことはないので、普段からケアには気を付けて、これまで行ったことのなかった定期健診にも通おうということを思った。
あと発端は歯が欠けたことだったので、歯が欠けたらすぐに歯医者に駆け込むように心がけたい。
まだ虫歯が多少残っているので、引き続き通うことになるとは思うが、大きい治療が終わった区切りとして。ではでは。