2025年04月06日
MacBook PROの購入をしてからそろそろ20日間が経とうとしていて、やはり意識せざるを得ないのはスタバのことである。
スタバに行けば必ずといっていいほどMacBookを広げている人がいる。賛否両論はあるかもしれないが、これはもはや一つの文化であり、一種のミームだ。
自分もMacBookを購入してからというもの、いつかスタバでMacBookを広げることしか考えていない。誇張するわけでもなく、そのためにMacBookの操作をがんばって覚えている。学習に欠かせないのがChatGPTの音声入力機能だ。今もドックを表示する方法がわからなかったので、スマホに向かって「えー、Macでドックを表示するショートカット!」と発声をして、ショートカット方法を調べていた。fn + control + f3で表示できるらしい。音声入力は非常に便利だ。これなしでMacBookを操作することは今の自分には考えづらい。しかし、スタバで音声入力しながら作業するわけにはいかない。頼らなくてもいいように、もう少し習熟が必要だ。
というわけで、まだまだMacBookをスタバで広げるわけにはいかないのが現状だが、そろそろ現場を見ておきたい気持ちがあったので、スタバに向かったのだった。
最寄駅から一駅隣のハブ駅、その至近の商業施設の1階、そこに最寄りのスターバックスがある。午前中に降っていた雨も止み、空は青く晴れ渡っていた。春の到来を感じさせる陽気、昼下がりのコーヒーブレイクを楽しむには完璧なシチュエーションのように思えた。たぶんみんな同じことを考えている。スターバックスに入ると既に5−6人ほどが前に並んでいた。待っている間にスマホでWi-Fiが飛んでいることを確認する。なるほど、回線は持参しなくてもインターネットはできるみたいだ。店内を見渡すとカウンター前に横長のテーブルがある。電源が利用できるようだった。おあつらえ向きだ。当然のようにPCを広げている人が多い。スタバで広がっているPCはほぼMacBookなんじゃないかと思っていたが、10人ほど座れるそのテーブルで意外にもWindowsPCを広げていた人が3名ほどいた。そのうち手前の2人組は何かのスプレッドシートを見せ合っているようだった。そういえばMacBookにしてからスプレッドシートを全然作ってなかった、スプレッドシートを広げているだけで、何か細かい計算をしている印象が出せるものだし、これはレパートリーの一つに加えておくべきではないか、そんなことを考えていたら順番がやってきたのだった。
レジカウンターに置いてあったチョコレート・チャンク・クッキーと、コーヒーはカフェアメリカーノのトールサイズを注文する。
店員さんとの会話が始まる。
「店内でお過ごしですか?」
「はい、店内で過ごします。」
「お席の確保はお済みですか?」
前も失敗したことがあるのだが、事前に確保するシステムであることを完全に忘れていた。
店内を見渡してみた。MacBookを開いている人を意味もなく数えてみた。3人いた。席はどこも空いているように見えなかった。
「すみません、してないです。そういうシステムなんですか?」
システムがどうであれ席が空いてないことには変わりはない、かつてないほど間抜けな質問をしてしまった。
店員さんはこの手の間抜けな質問にも気分を害さずに答えてくれる。
「あの、外にテラス席があるので持ち帰りにしてそこで飲んでいただければ。」
「わかりました、それでお願いします。」
というわけで外のテラス席で時間を楽しむことにしたのだった。
何しろ外は春の陽気も感じられることだし、テラス席で過ごすのも悪くはなかった。しかし、今日は手ぶらだったからよかった。
もしMacBookを持ってきていたらどうだったのだろうか。
想像をしてみると、かなりゴネていた可能性が高い。およそ以下のような会話になったに違いない。
「あの、外にテラス席があるので持ち帰りにして、そこで飲んでいただければ。」
「えーとですね、いつもだったらそれでもいいんですけどね、今日はですね流石に引くわけにはいかないっていうかね、なんたってMacBook持ってきてるんですよ、スタバでMacBookするためにですよ、しかもAirじゃなくてPROですよ、重さだって近年軽量化が進んでいるものの、2kg弱くらいある、それをね、わざわざ持ってきてるんですよ、そこらへんの頑張りというか気持ちのところをね、もうちょっと考慮してくれないと困るっていうか、僕はそういう風に思うんですけどね、なんとかなりませんかね」
「えーと、外のテラス席で広げていただいても構いませんので・・・」
「いやー外で買ったばかりのPCを広げたら埃とか気になるというか・・・というかね、スタバの外で持ち帰り用の容器でやるのと中でやるのとは明確な違いがあって、そこが根本的に間違ってるんですよ、だってね、外で持ち帰り用の容器でやるんだったら、スタバじゃなくて自宅でやったって同じなわけですよ、、云々かんぬん」
客観的にみてかなり悪質な客だ。自分も今日MacBookを持ってきていたらこうなっていた可能性が高いのである。普段は品行方正に過ごしているのに、スタバとMacBookという組み合わせはいとも簡単に人を狂わせてしまう。全くもって恐ろしい。
しかし、ここのスタバはいつも混んでいるので、いまPCをやっている人たちが、どうやって電源付きの一等席を確保しているか謎である。予約とかあるのだろうか。もしくは、座れたのがそもそも幸運の賜物だった、という可能性もある。その背後にはMacBookを持参してきたものの、店内に入れなくて散っていった人たちが無数にいるのだ。店員さんは上記のような悪質なクレームを受け続けているかもしれない。そう考えると、店員さんがとてつもなく偉大な人物に思えてくる。
いずれにせよ、まずはスタバの店内でコーヒーを飲む方法から確立する必要がある。道のりはまだ長そうだ。ではでは。